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鮭の人

ブリューゲル ブリューゲル ブリューゲル


展示会のタイトルがいいな、って思った。

 ああ、思い出した。 あの鮭だ。

昔、お中元だかお歳暮だかのコマーシャルで「ハムの人」ってコピーがあったけど、今回の場合は「鮭の人」だ。


もちろん、この鮭を描いた人が「高橋由一」という名前だということも知らない。 この鮭に幾つかのバージョンがあることも知らない。 この作者が他にどんな絵を描いた人なのかも知らない。

会場では、人物画や風景画も混ざり展示されているが、印象に残ったのは後半に大量に展示されている「道中図」。 東北の道路が完成したこと記念し、道中の景色を書き収めたもの。 現在ではもちろん写真に撮って終わりなんだろうけれども、この人はそれをスケッチし、版画にしている。 その下絵と版画とが上下段に分けて展示されている。
面白い。 全体的には下絵のほうが良い。 下絵と言っても、着色されて完成されている画だと思う。 それを版画に起こすと、雰囲気がずいぶんと柔らかくなり、少し物足りない感じ。 幾つかの画は版画か下絵のどちらかしかないが、両方揃っているのがほとんど。 たくさん見比べられる。
が、この比較展示だけでも100枚近くある。 ・・・ちょっとやりすぎ感もあり・・・


他に、花魁を描いた有名な画があった。 なんでも、そういう仕事をしている人たちはモデルになるのを断る人がほとんどで、受けた花魁はその界隈でナンバーワンの人だったらしい。 よくある美人画風に描くものと思っていたら、由一がリアルさを追求して書いたがために
 ワチキはこないな顔ではあらへんで
と号泣したそうだ。 ・・・恐るべき画家だ。

そんな解説も面白く、結構堪能した。
もちろん鮭も。 三つのバージョンが飾られていて、重要文化財に指定されているものもあったが、気に入ったのは別のもの。 三つの中では一番リアルに描かれていて、鮭の削られた感じもよかった。

あまり期待していなかったけれど、いい展示会だった。



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 つけてみました。 
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