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先に死ぬからいいのかもしれない

ブリューゲル ブリューゲル ブリューゲル


家の前は公園で、毎日たくさんの犬が散歩にやってくる。
家から駅までの通勤の間も、買い物の時も、たくさんの犬に会う。

もう10年近くここに住んでいるものだから、たくさんの犬を覚えている。
その犬たちに会わなくなってくる。

前にも書いた、兄弟の犬はあるとき本当によぼよぼと歩いているところを見て、やがて一頭しか見かけないようになってしまって、やがてその一頭も見なくなった。
駅近くにいた犬は、朝いつも縁側に座っているおばあちゃんと一緒にいた。やがて、そのおばあちゃんが縁側に座らなくなり、その犬も表にいることが少なくなった。最近は、台車に積まれた透明の衣装ケースのようなコンテナの中でおじいちゃんに連れられて散歩をしていたが、こないだ見た時はコンテナの中で身動き一つしなかった。
目の色がブルーで印象的だった兄弟の犬も見なくなった。
今日見たグレーの犬は、本当によぼよぼと、よぼよぼとしか歩けなくなってた。

犬たちは、そうやって歳を取っていく。人間よりも寿命が短いからだろうけれども、やがて人間に看取られて死んでいく。不謹慎な言い方かもしれないけれども、最後に犬が残されるのではなく、家族がいて、先に犬が死ぬからいいのかもしれない。残された人は悲しみや思い出をたくさん受け取って、それを少しずつ消化して少しずつ忘れていく。それでも、犬を残して死んでいくよりも、きっと乗り越えることが出来る感情なんだろう。

たくさんの老いていく犬を見て、その犬とともに散歩に出かけ慈しんでいる人たちを見て、なんとなく、そんな風に思った。




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 つけてみました。 
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