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両親との時間

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おじさんの葬儀がきっかけで、久しぶりに両親が上京した。
両親はそのまま数日、亡くなったおじさんのお宅に世話になり、木曜と金曜は丸の内のホテルに滞在。 本当は、一日両親と観光したかったけど、この週末は東京マラソンのイベントでどうしても休めなかった。

木曜の夕方に、埼玉から移動して来てチェックイン。
金曜の昼間は、はとバスツアーに。 浅草寺、柴又、巣鴨と、まさに次の目的地は極楽浄土的なコースを選んであげた。( ̄◇ ̄;)

その夜、仕事は21時までだったが早上がりさせてもらい、19時過ぎには合流。 ホテルの部屋に迎えに上がると、既に親父は居眠り中…
親父が歩くことがだいぶしんどくなって来ているので、ホテルの中にある鉄板焼のレストランにはいることにした。

親父とお袋にも適当なコースを選び、お酒をオーダーし。
正面に東京駅が見下ろせるカウンターで、僕が真ん中に親子三人、ゆっくりと食事。 コースだから出てくる速さも適度に遅く、間を繋ぐようにいろいろと話す。

親父はいつものマイペース。 こっちから話を振るとその話題について手短に話す。
一方のお袋は、普段からすこし溢れ気味の愚痴を、ちょっと遠慮がちに話す。
時々。 両方から同時に話しかけられて、ゆっくりと一人ずつに返事を返して、話を繋ぐ。
適度な店の騒音のせいで、僕を挟んで座っている両親同士は、声が届いてないのかもしれない。

二時間近くかけて夕食を済ませ、部屋まで送る。 もう22時をまわっている。
明日も早いし、親父も既に眠たそうだ。
上着を着て、
「じゃあね。 明日はごめんね、見送れんけど。 き~つけて帰り~よ。」
疲れている親父はそのまま、ソファーに座ったままで
「おぉ、ありがと。ごちそうさんね。」
お袋はエレベーターのところまで見送りに出て来てくれた。
「あんた、今日は悪かったね。ご飯も、お年玉もたくさんもらったし。」
「まぁ、さぁ、また頑張って貯めとくけ、長生きし~よ。」

会う度に、少しずつ縮んでいってるお袋の前でエレベーターのドアが閉まり、短かい再会が終わった。




僕は…俺はまだ、両親に何一つ恩返しをしていない。



◇◆ ◇◆ ◇◆ ◇◆ ◇◆ ◇◆ ◇◆ ◇◆ 

 つけてみました。 
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